庭に大きなビワの木が1本あります。屋根よりも高い木が。今年もたくさんの実がなっています。甘いので、熟すのが楽しみです。窓から手が届く範囲は取って朝食の果物としていただきます。それ以外はいじらないでおきます。ビワのファンは私のほかにもいるので。タイワンリスは毎日そっと来て、味わっているようです。しばしばカラスも訪問します。こちらはにぎやかに仲間とともに。
聞き慣れない物音で目が覚めました。時計を見ると、午前3時、まだ暗いです。庭に何かがいるのでしょうか。2階の窓を開けてみます。すぐそこのビワの木に大きな黒い影が……。
ハクビシン!
あちらもよほど驚いたのでしょう。次の瞬間、枝を伝って山のほうへ消え去ってしまいました。鎌倉にいるのは聞いていました。でも、鉢合わせしなかったのです。それが、明け方でよく見えず、しかも一瞬だけだったものの、家に居ながらにして会えるなんて……。冷静になると、不憫に思われてきました。食事中をおじゃましてしまったので。またとない旬の味覚だったのに。それ以降、2度と訪れてはくれません。
補足
鎌倉の自宅での経験をまとめました。写真は撮ることができなかったため、文章のみとします。予想外のことにびっくりしたのが、うまく伝われば幸いです。なお、タイワンリスの正式和名はクリハラリスですが、ここに生息しているのは全身が灰色で、おなかも栗色ではないので、文中ではタイワンリスとしました。
佐久間 保彦(さくま・やすひこ/神奈川県在住)
