大山小学校1年生とカヤネズミ


 大山小学校は児童80人ほどの小さな学校です。昨年、カヤネズミの球巣と畠さんの「カヤネズミの本」を持って、校長先生に会いに行きました。校長先生は、郷土・大山の歴史や自然を子ども達に知ってほしいと、展示室を設けたり、いろいろな形で子ども達に知らせておられます。カヤネズミのことを話すと、すぐに本と一緒に球巣を展示してくださいました。
 その校長先生から、1年生の国語の時間にカヤネズミの事を話して欲しいと依頼がありました。話の中身に、「カヤネズミがどうやって身を守るか」を必ず入れて欲しいという事でした。畠さんに相談し、アドバイスをもらって、引き受ける事にしました。話はすぐに決まり、7月7日となりました。
 1年生なので、目で見て触ってわかるようにしようと考えました。大・中・小と極小のカヤネズミを実物代の大きさのペープサートにしました。大はドブネズミ、中はクマネズミ、小はアカネズミです。カヤネズミはポストカードの物が、ちょうどいい大きさでしたので、それを使いました。

ネズミの大きさと重さ比べネズミはどんな種類があるかな?

 1年生は9名でしたので、一人一人と目を合わせながら、話が出来ました。ジャガイモを量り、目で見て、手で持ってみて、それぞれのネズミの重さを体感してもらいました。7gのカヤネズミのぬいぐるみも作り手のひらにのせ、さわってみて、軽さに気づいてもらいました。

7gのカヤネズミ達

 大きさや重さ比べでは、ジャガイモを持ち、「ドブネズミ、重たいなぁ。 カヤネズミかる~。」と言い、ぬいぐるみを手に乗せると、「きゃ~、小ちゃい」、「かわいい~」と、友達と交代でさわっていました。

ネズミの重さをジャガイモで考えていますカヤネズミって軽いな

 実物の茅、ヨシ、球巣、食べ物としてエノコロ草を刈り取って持って行きました。大山町近辺で見つけたススキの中の球巣の写真とカヤネズミの写真・動画も見てもらいました。

カヤネズミはどんなところにお家を作るの?

 「カヤネズミの敵って、何だと思う?」と言う問いに、「トビ、ミミズク、カラス、ヘビ、・・・ネコ、イタチ・・・」と子供たちは、事前に畠さんの「カヤネズミの本」を先生に読んでもらって、勉強したそうです。
 「どうやって、身を守るのかな?」と聞くと、「フリーズする」「ジャンプして落ちる」って、ほんとによく勉強していました。
 カヤネズミのお母さんが、子どもを鳥など敵から守る為に、球巣を背の高い茅やヨシのテッペンではなく、チョット低い所に作ったり、ネコやイタチに襲われないように、地面よりは高いところに作って、危険を感じたら、子どもをくわえて別の球巣に移動したりもするんだよ、と話すと、「でも、ヘビだったらどうしたらいいだぁー? 食べられるんか?」「逃げられんかったら、どうなる?」って、子供たちは、口々に言い、カヤネズミのことを心配していました。きっと、畠さんの本の中のヘビを思い出していたのでしょう。
 最後に、「このあたりはお米(稲)を作っているお家が多いと思います。カヤネズミは稲の中にも巣を作りますが、お米はほんの少ししか食べません。お米よりも、ヒエやアワ、バッタ等を食べます。だから、お家の方が巣を見つけたら、そっとしておいてくださいと、お願いしてね。」と私からのお願いをして終わりました。
 しょうたろう君と言うこどもは、私が帰った後に、粘土でカヤネズミと巣を作って担任の先生に見せたそうです。カヤネズミに興味を持ったようですと先生からお手紙がありました。

お話の後で、粘土でカヤネズミを作ったよ!

 後日、子ども達の感想文と絵が家に届きました。
「カヤネズミの特徴がわかりました。7gってわかりました。」
「こんなにかるいって、しりませんでした。いろいろおしえてくれてありがとう。」
「どこに巣を作るか、わかりました。カヤネズミがかわいかったです。」
「カヤネズミの人形がほしかったです。」
「身の守り方がわかりました。」
「どうやって巣をつくるかわかりました。」
「おおきさやおもさがわかりました。カヤネズミがかわいかったです。」
「7gしかないという事をはじめてしりました。あんなにかるいとは、しりませ んでした。」
「カヤネズミの巣や写真をみせてくれてありがとう。楽しかったです」
 子ども達にカヤネズミのことを知ってもらえた事が、大山町の自然に目を向ける事になり、将来カヤネズミの保護に繋がっていくことを願っています。話す機会を与えてくださった大山小学校の先生がたに感謝いたします。アドバイスをくださった畠さん、ありがとうございました。

牧 慶子(まき・けいこ、鳥取県大山町)